年末にカニをやけ食いした苦い思い出がよみがえる。

四年前、まだ私が大学二年生の頃のことです。
秋学期がもうそろそろ終わりというとき、期末試験の時期になりました。
多くの授業は期末レポートの提出でしたが、語学だけはやはり筆記試験という形が多く、私が履修していたイタリア語基礎でも筆記試験が課されました。

単語を覚え、文法事項を復習し、私は試験当日を迎えました。
他の試験であればただ面倒なだけですが、イタリア語だけは違いました。
というのも、この授業はある女の子と二人で受けていたからです。
申し合わせてその授業を取ったわけではありませんが、たまたまサークルでもいっしょだった子と、偶然同じクラスとなったのです。
その学期のあいだ私たちは隣同士で授業を受け、授業後は二人でランチに行くなどして親密になっていきました。
というより、有り体に言って、私はその子のことが好きになっていたのです。

試験当日もその子と隣同士に座り、試験を受けました。
しかしいざ受けてみるとやけに簡単で、半分程度の時間で終了。
はやめに終わったものは退室していいとのことだったので、私は見直しにも飽きると席を立とうとしました。
と、そのとき、隣のその子が立ち上がりかけた私のダウンジャケットの端を引っ張っるのです。
まだ試験中なので、何も言葉はなかったのですが、彼女がこっそりバッグから取り出したのはきれいにラッピングされた手作りのチョコレート。
私はそれを受けとり、静かな教室の中で心中喜びの雄叫びをあげました。

その後、大学は長い冬休みに突入して、その子とも顔を合わせることはなくなったのですが、思いだけは燃え盛っていきます。
おまけにチョコレートの甘さを思い出し、その子も自分のことが好きなのかもしれないと妄想が膨らんでいく。
新学期がはじまっても、もう同じ授業を受けられる保証はないから、ここはもう告白しなければと決意し、休み中にもかかわらず、ホワイトデーに彼女を呼び出してとあるレストランで食事をしたあと、帰り道、白い息を吐きながら告白しました。

が、帰って来たのは「ごめんなさい。彼氏いるんだ」との言葉。
なんと、半年も前から、同じサークルの先輩と付き合ってるとのこと。
つまり、こちらが思いを募らせていたあいだ中、ずっと、彼女は他の男性とおつきあいをしていたということなのでした。
あのときもらったチョコレートの甘さは、苦い思い出へと変わったのでした。その年の年末 かに 通販で大量に購入してやけ食いしたのは言うまでもありません( ;∀;)
これほどカニを食べたのはこの時が最初で最後です。やけ食いですね~